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保護紙入門

資料保存とは?

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内的要因や外的要因による資料の劣化を遅らせ、
物理的な損傷からもまもることです。

「保護紙入門」では、保護紙や保存用品を用いた資料保存の方法をご紹介します。この方法は単独で行うものではなく、資料保存全体へのご理解や他の方法との組み合わせによって効果が生まれるものです。 資料保存とは?ムービー
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資料保存とは

内的要因外的要因による資料の劣化を遅らせ、物理的な損傷からもまもることです。「何を」「なぜ」保存するかという方針を定め、「どのように」保存してゆくか方法を選び処置を実行します。この一連の流れの中で資料保存が実行されます。

 
 

保存方針を定めるために

膨大な資料を所蔵する組織や機関・個人の方々は、まず「何を」保存すれば良いのか、どこから手をつけて良いのか悩まれることでしょう。

「なぜ」保存するのか、収集方針と利用形態を勘案しながら保存ニーズを分析し、方針を定めることが重要です。 図書館や公文書館、博物館などの諸機関を中心に、資料保存の取り組みがなされています。所蔵する資料を調査し、データ化して分析、優先的に処置する資料を定め、計画化し、実行するといった「段階的保存措置」が始まっています。

ではどのように優先順位を決定し、保存方法を選べば良いのでしょうか。紙媒体記録資料の修復とアーカイバル容器の製造を行っている(有)資料保存器材 木部徹氏による「保存ニーズの捉え方」をご紹介します。

「保存ニーズの捉え方」次の3つの観点から資料をレベル分けし、優先する資料を定めます。
現物保存の必要性を把握する 1.必ず現物として残す。
2.できるならば現物を残す。
3.代替物でもよい。
4.一時的な利用に供するだけで後は廃棄する。
モノとしての状態を調査する 1.かなりの傷みで、そのままでも、あるいは/また、利用により傷みが広がっていくおそれがある。
2.多少の傷みはあるが、取り扱いに気をつければ利用には問題がない。
3.通常の利用にはなんら、あるいはほとんど問題がない。
利用頻度を把握する 1.かなり頻繁に利用される。
2.たまに利用される。
3.利用されることは稀である。

「どのように」保存するか1 ―予防的保存―

現在では、「予防的保存」という考え方が提唱されています。資料が傷んでから治すのではなく、傷みが進行しないように予防処置をすることに重点を置く考え方です。IFLA(国際図書館連盟)では、「図書館における保存と修復の原則」を1986年・1998年に発行し、劣化要因の把握や予防策を講じることの重要性をより鮮明に打ち出しています。

予防的保存とは、単一で実行するものではなく、保存ニーズや財源・人材などに応じていくつかの方法を組み合わせて実行することです。
保存環境の整備 ・防災・セキュリティの整備
・温度・湿度の管理
・大気汚染など汚染物質からの遮断
・カビの防止
・害虫・有害小動物の被害防止 など
資料の取り扱い ・資料整理時の書き込みやラベリングの注意
・利用者への注意喚起
・コピー時の配慮 など
保護紙や保存用品の活用 ・資料の形態・適正に応じて適切な保護紙や保存用品を選ぶ
・劣化の状態に応じて、収納を分ける など
保存的展示 ・展示ケース・作品に取り付ける備品は無害なものを選ぶ
・温度・湿度・光・紫外線・大気汚染物質の制御
・作品のセキュリティに配慮する など
脱酸処理 ・劣化しそうな資料に対し脱酸処理を施す
製本 ・薄い資料などを補強または合本する
*コピー機の利用を考慮する

「どのように」保存するか2 ―複製・修復―

予防的保存では対応できず、保存ニーズが高い資料については、保存技術の適用が考えられます。
簡易補修 ・品質が確認された用紙・接着剤などを用いて補修する など
資料の取り扱い ・資料整理時の書き込みやラベリングの注意
・利用者への注意喚起
・コピー時の配慮 など
媒体変換 ・電子式複写(コピー)
・マイクロフィルム化
・デジタル化 など
修復処置 ・修復する資料を吟味する
・「文化財への保存修復技術適用の三原則」―非破壊的・可逆的・記録化―に基づいた技術で修復する

参考:
国会図書館訳「IFLA図書館資料の予防的保存対策の原則」
http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/data_preserve_01.html
木部 徹氏「なにを選び、どう適用するか」
http://www.hozon.co.jp/nani_wo_erabi_dou_tekiyou_suruka.htm

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