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保護紙入門

保護紙を用いた資料保存とは?

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保存の目的・資料の形態・適性に応じた適切な保護紙(中性紙)を用いることです。

保護紙とは、保存性のある中性紙のことです。これを使った封筒や箱などの保存用品もあります。 資料保存の目的を明らかにした上で、資料の形態や適性に応じて保護紙や用品を選ぶことが重要です。 保護紙を用いた資料保存とは?ムービー
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保護紙・保存用品の条件

資料保存に用いる保護紙は、次の要件を満たした製品です。

・良質の化学パルプを使用する(変色の原因となるリグニンを含まず、セルロース含有率が高いもの)。
・中性サイズ剤を使用する(酸性物質を含まない)。
・保管環境やセルロース自体から生じる酸の中和剤として炭酸カルシウムなどを填料として加える(紙は中性から弱アルカリを示す)。

保護紙は、資料同士の間に挟む「間紙(あいし)」や包装紙、箱や封筒の作成などに用います。製品としての封筒や箱、タトウなどの用品も市販されています。

 

保護紙・保存用品を使った資料保護の効果とは?

保護紙を使った、資料保存の効果には次のようなものがあります。

・過度の取り扱いから資料をまもる。
・輸送時に資料をまもる。
・書架上の資料をまもる。
・火災、煙、洪水の被害から資料をまもる。
・光を遮断する。
・埃を遮断する。
・容器周辺の温湿度環境の変動に対する緩衝材として機能する。→「湿度はどう管理する?」を参照
・大気汚染物質に対する緩衝材として機能する。→「汚染ガスからまもるには?」を参照

資料の形態によって保存方法を選ぶ

資料のこすれや、荷重による変形・破損がないように収納すること、質の悪い紙は隔離することがポイントです。
貴重書 板紙とクロスで一点ごとの資料にあわせた保存箱を作成する。
その他の図書・資料 保護紙でできた保存箱やフォルダーにサイズに応じて収納する。
(きつく詰めすぎない。箱にちょうど埋まるようにする。大きさごとに並べる。傷んだものは隔離する。革製本と紙・クロス製のものは別置する)
立体的な工芸品 光や埃から遮断するために、薄葉紙など柔軟な保護紙で包装する。
一枚ものの資料 大きさや種類が同じのものを一緒に封筒・フォルダー・保存箱などに入れる。(大きさや重さの違いは劣化を招く原因になる)
質の悪い紙(酸性紙や変色した紙)は隔離する。
大きな一枚ものの資料 図面用の引き出しに平らに保管する。
引き出しの大きさにあわせて裁断したフォルダーに個別に挟む。
一つのフォルダーに複数の資料を入れる場合は、間に薄葉紙を挟むことが望ましい。引き出しに入らない大きさの資料は、特注の保存箱や丸筒に収納する。
*青焼き図面の扱いについては「中性紙だったら何でもよい?」を参照。
新聞用紙 1840年以降に製造された新聞用紙の多くが、短い繊維・リグニンなど不純物を含むため長期保存が難しい。マイクロフィルム化・デジタル化などが一般的な方法である。
現物として残す必要性があるものは、脱酸処理などをした後に、フォルダーや保存箱に入れたり、ポリエステルフィルムに挟み、他の資料と隔離する。
雑誌やパンフレット 大きさ・厚みを揃え、質の悪いものは隔離して、封筒・フォルダー・保存箱などに入れる。
大きさの異なる資料は、封筒に入れてから保存箱に収納するとよい。
一点だけを図書の間に配架する場合は、厚紙製の封筒に入れるか、パンフレットフォルダー(厚紙による表紙を装備したもの)を作り収納する。
*写真の取り扱いについては、「中性紙だったら何でもよい?」を参照してください。

資料の適性に応じて保護紙を選ぶ

青焼き図面・鶏卵紙の写真・テキスタイルなどは、アルカリに敏感です。
また、酸による被害は、資料が接しているものからの移行(マイグレーション)によっても生じます。
保護紙は中性から弱アルカリ性を示すものがあり、資料の適性に応じて選ぶことが必要です。

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