TT TRADING CO.,LTD.

イリス

TT-テプラプロテクト
TT-エバーファイルの実用例のご紹介

2024.07.10 Wed

画像の無断転載を禁じます。

ゲスト(東京大学大学院経済学研究科 経済学部資料室)
講師(室長代理) 小島浩之様
助教 森脇優紀様
学術専門職員 篠田飛鳥様

※ 所属・役職は取材当時のものです。

インタビュアー:株式会社 TT トレーディング 機能材営業部

TT-テプラプロテクト、TT-エバーファイルを実際に採用いただいている東京大学大学院経済学研究科  経済学部資料室の皆様にお話を伺いました。
使用例と共にご紹介をさせていただきます。

<基本情報>

  1. 01

    TT-テプラプロテクト・・・保護保存用の「テプラ」PRO テープカートリッジ
    寸法: 9mm幅(長さ:6m)
    18mm幅(長さ:6m)
    1. 「テプラ」は株式会社キングジムの登録商標です。
    2. 印字についてはご使用になるラベルライター「テプラ」PROをご確認ください。
    3. TT-テプラプロテクトは株式会社TTトレーディングの商品です。
  2. 02

    TT-エバーファイル・・・保護保存箱
    内径: 312 × 96 × 高さ257mm(汎用のA4ファイルボックスと同じ大きさです)

初めに

当社
皆様、本日はよろしくお願いいたします。
初めに、経済学部資料室ではどういったものを保存されているのでしょうか。
経済学部資料室
当室では、企業資料、労働資料、行政資料等の一次資料や古文書をはじめとして、経済学関係の古典籍から古貨幣などの博物資料を取り扱っています。図書館・文書館・博物館の三者にまたがる資料を収集・整理・公開するとともに、歴史資料そのものへの史料学的研究や保存に関する調査・研究を進め、近世・近現代資料を後世に永く伝えるため日々活動を続けています。

採用理由

当社
今回、TT-テプラプロテクトを採用いただいた理由を教えてください。
経済学部資料室
私どもは貴重図書の保存修復も担当しているので、貴重図書を保存する箱に貼るラベルの安全性については、常々疑問に感じておりました。
特に貴重図書については保存に気を使います。TT-テプラプロテクトはそういう点がクリアできているということなので、安心して使うことができると判断しました。
当社
ありがとうございます。TT-テプラプロテクトはPAT PASSしておりますのでその点も安心して皆様にご使用いただけると思います。
経済学部資料室
資料室で扱っている資料は貴重図書だけでなく、一般図書の補修を行うこともあります。作成した保存容器には、「バーコード」、「請求記号」、「資料タイトル」を、それぞれ所定のラベルに印刷し、貼付けていますが、案外手間のかかる作業です。
ラベルライター「テプラ」PROの機能を使えば、画像1のようにすべてまとめて印刷ができるので作業を簡素化できました。

画像1

当社
「テプラ」は、バーコードも印刷できるのですね。
今までは、経済学部資料室ではどういったラベルを使用されていたのですか?
経済学部資料室
タイトルには中性紙のタックシールを使っていました。
保存容器の背幅に合わせての印字調整、用紙の無駄を出さないための工夫などに、思いのほか時間をとられていました。
当社
TT-テプラプロテクトを使用することで作業量を減らすことはできましたでしょうか?
経済学部資料室
今回はまだ試作の段階でしたが、今後貴重図書だけでもこのスタイルに変更できれば、かなり作業の手間を減らすことができると思います。作業の手間だけでなく、ラベルを背にまとめることができれば、隣接資料にラベルが触れませんし、蔵書点検時に書架から資料を引き出さずにすむため、とても助かります。
当社
少しでもお役に立ててよかったです。
試作段階とのことですが、ぜひ参考にさせていただきたいので使用例をご紹介いただいてもよろしいでしょうか。
経済学部資料室
これまでお話したように現時点では実用化について模索・検討中ですが、一部は実際に使用し始めたものもあります。
例えば、画像2は「収容資料が損傷・劣化している」という情報を、容器を開ける前にわかるように表示するラベルです。所蔵資料は修復を担当している者だけが取り扱うわけではなく、一般職員、教員や学生など、様々な人たちが取り扱います。誰が容器を手にとっても、収容されている資料の状態がわかり、取り扱いについて事前に注意喚起できる情報提供としてのラベルを作ってみました。

画像2

当社
これはいいですね。マークがあると素人でもわかりやすいです!
経済学部資料室
「テプラ」の機能にある、色々な図を組み合わせて作りました。
劣化資料を保存箱や封筒に入れてしまうと、中の状態がどうなっているのか分かりません。何気なく開けて状態の悪さに驚くことがあります。
そこで、特に状態の悪い資料については、必ず見えるところにこのような注意喚起ラベルを貼っておくことにしました。
今までこういった注意喚起の情報は、鉛筆で手書きしていましたが、マークが入っていると圧倒的に目に留まりやすいです。こういったラベルを作るのにもTT-テプラプロテクトは便利だと思います。
当社
一目みて、取り扱いに気を付けようとなりますね。
経済学部資料室
そうなんです。
目に留まりやすいというところがすごく使えるポイントだと思います。
当社
「テプラ」だと欲しいラベルを欲しい枚数印字できるので、無駄なく作れますしね。
経済学部資料室
他にも「テプラ」活用の可能性を考え、画像3のように「デジタル撮影済み」というラベルもつくってみました。
こういった管理に関する情報もこれまでは短冊を入れたり、鉛筆で書いたりしましたが、容器に入っているものなどはこちらを使うことができます。これは将来的な課題ですが、二次元コードも一緒につけて、その場でデジタルアーカイブにアクセスできるようにすれば、管理機能の強化を図ることができると想定しています。
書庫は保存のために照明を落としている場合もありますから、文字より絵の方がはっきりわかりますよね。
当社
これはよいアイデアですね!

画像3

TT-エバーファイル + TT-テプラプロテクト

経済学部資料室
あとはTT-テプラプロテクトと台紙や保存箱を組み合わせた使い方もしています。保存箱に収納する際に、中で資料が動いてしまうことがあります。動いてしまうと、資料が傷んでしまうので、台紙に封筒を取り付けて、中に資料を入れ全部同じサイズにした上で、収納しています。
画像4はTT-エバーファイルとTT-テプラプロテクトを組み合わせて使用した例ですが、このような使い方はすでに始めています。
封筒に入れた薄型の資料が多数並ぶときには、ある程度のまとまりごとに保存容器に収納しますが、なるべく中の資料を傷めないために、同じサイズの台紙に貼り付け、容器に入れます。台紙の余白を手前にとり、そこに資料情報を貼っておくと、タイトルが見やすいので資料も探しやすく、他の資料を開封せずにすみ、損傷防止になります。(画像5参照

画像4

画像5

経済学部資料室
あとはTT-テプラプロテクトでインデックスを付けています。
当社
インデックス?!これはどのように作られているんですか??
経済学部資料室
画像6のように18mm幅のTT-テプラプロテクトを2つ折りにしています。保存箱の中に入ってても、すぐに見つけることができます。

画像6

当社
こうして実物をみせていただくと資料の保存には、様々な商品を組み合わせて作られていますね。
経済学部資料室
そうですね。
私たちは現物保存という原則で判断しているので、劣化資料は保存容器に収納することが非常に多いです。基本的には一点ごとに適した容器を見極めますが、配架状況や劣化の程度、希少性などによっては複数の資料を大きなまとまりとして考えなければなりません。作業効率やわかりやすさなどを重視したうえで、最終的に資料を安全に保管できるよう、既成品なども使用しながら試行錯誤しているのが現状です。

TT-テプラプロテクト寸法について

当社
TT-テプラプロテクトの幅はいかがでしょうか?
現行は9mm幅と18mm幅の2種のみですが、今後商品を展開する際の参考にさせていただきたいです。
経済学部資料室
18mm幅は一般的な本の背幅から考えて、一番扱いやすいのではないかと思います。あとは、薄い背のフォルダ類に貼るのに、6mm幅などがあれば嬉しいです。
9mm幅は、切手や写真の収集・整理にも活用できると思われます。
画像7は緊急通貨つまり紙幣なのですが、こういった切手・印紙のような小紙片や紙焼写真・写真ネガなどの収納に使用される透明フォルダ上に、日付や場所、通し番号などの情報をラベリングするのに便利です。この場合、大きなシールでは、資料とかぶってしまい見栄えも悪くなります。幅が細いラベルを作るのは手間のかかる作業です。
市販品でも一定幅以上のラベルは種類も豊富ですが、細いラベルで、時間と手間をかけずに作れるのは、TT-テプラプロテクトの他にあまり例がないと思います。

画像7

当社
幅が太いラベルよりも細いラベルのほうが作業も大変そうですね。
今までの話を踏まえた上で、TT-テプラプロテクトを便利に使っていただけそうな機関や、必要とされる場面についてお聞かせいただくことはできますか?
経済学部資料室
長期保存する資料や、一点ものなどを多く所蔵している図書館や文書館では活用の場面が多くあると思います。こうした機関では、所蔵資料を保存容器に収納することが多く、容器にはラベルを貼ることになります。その際、市販のシール類を使用したり、市販のインクでのプリントや書き込みしたりすることの安全性に疑問を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それから図書館では一般的にジャケット(カバー)やケースなど、本体と分離できる附属物は保存しないことが多いですが、近年、こちらの経済学図書館では、これらも保存することに変更しています。
このため、仮に本体と附属物が泣き別れになっても両者を紐付けておけるように何かしらラベルを付けたいと思っていました。
まだ想定段階ですが、ここでもテプラを活かすことができるのではないかと考えています。

TT-エバーファイルについて

当社
TT-エバーファイルはいかがでしょうか。こちらの商品は、収納性という部分をこだわっております。例えば、弊社のもんじょ箱 大型を900mm幅のキャビネットに入れた際に隙間ができてしまうので、その間に収納するとかいかがですかね。
経済学部資料室
確かに、もんじょ箱大型を棚に収納すると微妙な空間ができます。
このため私どもでは、画像8画像9のように、もんじょ箱によるデッドスペースにTT-エバーファイルをうまく活用しています。TT-エバーファイルは縦も横でも2箱入るのでちょうどいいです。収蔵スペースはいくらでも必要ですから、ちょっとのスペースでも活かしたいですね。

画像8(縦置きにした場合)

画像9(横置きにした場合)

当社
確かに、横にして使いたいという方はいらっしゃいました。
経済学部資料室
横置きであれば中の資料が歪む可能性が低いですね。そういった点でも安心だと思います。資料の入り具合によってはいろんな方向に置くことができて便利かもしれません。縦横両方向に置けるような構造であるのは良いと思います。
当社
私共でも、置き方の提案は行っていきたいです。

TT-エバーファイル改善点

経済学部資料室
1つお願いしたいことがあります。
当社
なんでしょう!?
経済学部資料室
画像10のように角を丸くしてほしいです。

画像10

当社
それはどういった理由なのでしょうか。
経済学部資料室
角が鋭角であると手を切ってしまうリスクがあり、購入後に全部角は丸くしています。丸くすることで、保存容器じたいの耐久年数も変わってきます。特に段ボールのように層状になっている紙は、何かに引っ掛かけると剥離してしまい、容器の破損・劣化につながります。
当社
そうですよね。貴重書を出し入れするときに毎回角で引っかかると本にも箱にもよくないですよね。手が切れて血が付いてしまう可能性もありますし。
普段はどうやって丸くされているんですか?ハサミですかね?
経済学部資料室
丸くする機械があるので、それで切っています。
当社
あー!ラウンドカッター!
経済学部資料室
使える場所にはこれを使いますが、彫刻刀やはさみでもできますね。
あとは、欲を言えば、本当はこの中の折り曲げるこの部分も、押し込む時に、結構端っこがギュッとなったりするので、こちらでは全部丸くしてしまったりしますが、密閉度的には、どうなんでしょうか?(画像11

画像11

当社
底板のことですね。
恐らく問題ないと思います。
経済学部資料室
基本的に「保存容器の角は丸くする」、ということをずっとやってきましたので、この点は構造に無理のない範囲で改善していただけるとありがたいです。
当社
弊社は箱を作って販売までしますが、実際には使うことがないので現場で使われている方の意見が聞けて大変参考になります。
角の部分については善処いたします。

貴重なご意見いただき、ありがとうございました。
今後とも、ご要望に沿った商品を開発・販売していきたいと思っております。

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